LLMアプリ・機能開発におけるLLM度合いという物差し

とりあえず書き出した。

正直LLM度合いなんて使ってる人は多くないと思う。がたまーに言われる・目にすることがある。
そもそも過去自分はこういう発言や意識があり、目的がLLMをふんだんに使う、もしくはLLMっぽさを出すことに腐心していたこともあったのを覚えている。
ふんだんに使うはそのままだが、LLMっぽさというのはChatGPTライク、チャット・対話体験のことを指してたことが多いように思う。

今改めて考えたらLLM度合いなんて気にする必要もないし、気にするべきでもないなと思っている。
そしてLLMっぽさに至っては、そもそもLLMがチャット・対話に限定されるとかそんな矮小な技術でもない。

LLMをたくさん使ってるという尺度は、プロダクト・機能においてに何の意味があるのか?Chat・対話体験だけがLLMの価値なのか?
LLM使ってる度合いを高めることが目的にあるプロダクト・機能開発は本当に価値に繋がるのか?もはやLLMを使うことが目的と化してるのではないのか?

LLM度という謎の尺度で測るのは難しいが、LLMを沢山使ってる、もしくはChat・対話体験だからそれだけで価値があるなんてことはない。

例えば社内問い合わせ、かつ回答者のサポートとして関連するドキュメントを検索してくれる機能について考える。
この場合、複雑な応答を返してくれるチャットボットより、シンプルに迅速に必要なリンクを必要な場所・タイミングで自動で提供・連携するシステムの方が望ましい可能性はないか?
対話してリンクや知識を引き出すのではなく、問い合わせチケットにリンクが貼ってあればそれでいいのではないか。

書き始めてみたが上手い例えが思いつかなかった。かなりシーンを限定したので恣意的なピックアップ。問い合わせ者がユーザーであれば直接質問できるチャットボットの方が結果ベターかもしれない。
ただとにかく思ってるのはLLMをどれだけ使ってるか、LLMっぽいかを追うこと自体は、当たり前だが意識すべきポイントではなかったなということ。
別にどれだけ使っても良いし、対話してても良いが、重要なのはいかにしてユーザーのニーズに応えるか。そこを脇に置いて自分たちの開発するプロダクト・機能もLLM度・LLMっぽさを高めないと!と意気込む必要性は感じられない。

大事なのはwhy LLM?という問い。
解くべき問題を解くため・価値のあるユースケース/体験を実現する上で、LLMでないと解けないor現実味がなかった、もしくはLLMのおかげで高速、柔軟に実現できる要素を見つけてそこにLLMを使うこと。

それが達成できているのであれば、LLMをどれだけ使っているか、LLM度なんていうものを気にする必要はないのでは。ユーザーからしたらその機能を実現するためにLLMをどれだけ使ってるかは関係ない。
(と言いたいがAI/LLMっぽいとテンションが上がる・関心を引くというのは現実今はある。とりあえずAIと対話できるだけWOWになるとかそういうの。が目新しさも薄れていくので長期的には考えることではないかな)

その機能の価値や体験が全てで、例えほんの一部であっても実現にLLMが寄与してるならそれは素晴らしいLLMの活用、プロダクト・機能への統合だし、それで十分胸を張っていればいいんじゃないかなと思ってる。

ここまでざーっと書いてみて、まとまりつかなかったが、とりあえず一部分の利用だとしてもLLMだからこそ作れる、またチャット・対話だけでなくLLMが裏側にあることを意識させない、ユーザー操作の裏側に自然とLLMが溶け込んだ体験・機能を作っていきたいなと改めて思った。
(モデルやエージェントの圧倒的進化で、とりあえずLLMを組み込んでおけばおくほど賢いシステムになる世界線になるのかなーと同時に思ったりもする)